こんにちは!
お久しぶりです。Yamatoです。
オーストラリアは10月から春になり、サマータイムも始まり、過ごしやすい気候になってきました。
|
家の玄関先の満開の桜 |
9月は会社のボーリング大会がありました。
会社内でチーム戦となり、優勝したチームには賞金があります。
残念ながら自分たちのチームは優勝できませんでしたが、普段あまり一緒に仕事をしない方々と一緒に戦えてとても楽しかったです。
さて、仕事についてですが、今月もありがたい事に忙しく毎日サービスの嵐です。
なので、今回はエキストラサービスについて書いて行こうかと思います。
まずエキストラとは”追加の”や余分な”という意味です。
よってエキストラサービスとは通常のサービスの後に行う追加のサービスの事です。
通常のサービスで車を点検した後に交換部品等の見積もりをお客様に出し、お客様が交換部品の修理などを依頼されてから行うのがエキストラサービスです。
基本的にワイパーやエアクリーナエレメント交換やタイヤなどの消耗品が多いイメージですね。
今回はその中のブレーキフルードとトランスミッションフルードの交換について書きたいと思います。
・ブレーキフルードフラッシュ
|
円盤状の物がディスク、赤いパーツがキャリパー |
まずブレーキはタイヤと同じ回転をするディスクとそのディスクをブレーキパッドがキャリパーによって挟まれることにより制動を制御する構造になっています。
キャリパーはブレーキフルードの油圧によって制御されます。
ホンダ純正のブレーキフルードは新品時は黄色の液体です。
しかし時間が経ち、走行距離も増えていくとブレーキパッドのゴミがフルードに混入し、下の写真のようになります。
|
リザーバータンク内の茶色になってしまったフルード |
オートバイとかだとここまで汚れるとブレーキのタッチが悪くなり交換時期も分かりますが、車だと気づきづらいですね。
ブレーキフルードフラッシュの作業をおおまかに説明すると、各キャリパーから古いフルードを抜き、リザーバータンクへ新しいフルードを継ぎ足しフルードを綺麗にする作業になります。
まずはじめにブレーキフルードブリーダー(英語ではSucker)という道具を使い、リザーバー内のフルードを取り除きます。
|
ベルヌーイの定理を利用し液体を吸い出す |
古いフルードをリザーバータンクから吸い出す時に注意しなければいけないのが、
”タンク内の古いフルードをすべて抜いてはならない事”です。
タンク内のフルードをすべて抜いてしまうとブレーキライン(フルードの通路)にエアが混入し正常に油圧がかからなくなるからです。
したがって、常に油面はタンクの最低値より上でなければなりません。
これはこの作業をする上で最も大切な事です。
タンク内のフルードをある程度吸い取ったら、次はブレーキラインとキャリパーに残っている古いフルードを抜いていきます。
ここからは他のワークメイトに運転席に乗ってもらいブレーキペダルを踏んでもらいます。
|
ブリーダーボトルのホースをブリーダープラグに接続する。 |
作業の様子を動画に収めてみました。
・ブリーダープラグを緩める
・ポンプ!と言ってる間にフルードを抜きとる
・ダウン!と言ってる間にブリーダープラグを締める
といった流れを各4輪すべて行い終了です。
|
作業後のフルード |
これだけ変わると整備した側も気持ちいですね!
ブレーキは最重要保安部品なのでしっかり各ボルト類に確実に閉め忘れがないようにしなければなりません。
・トランスミッションフルード交換(Trans Service)
現在Hondaの現行のガソリン車の変速機はほぼCVTに変わりました。
少し前まではトルクコンバーターATといい、4,5段のギヤのギヤ比を変えることにより加速したり、バックしたりしていました。
ですが今は多くの車が変速効率の良さにより燃費の向上が見込まれるCVTを採用しています。
CVTとは直接ギヤを使用せず、金属ベルトとプーリーを使用し変速する無段変速方式です。原付スクーターの油圧制御版みたいな感じですね。
Essendon Hondaではトランスミッションフルードの交換はだいたい4万キロおきに勧めています。
交換方法ですが、エンジンオイルと同じです。
ただ場所が違うだけですね。
|
車の前方方向から見て右側に位置するのがトランスミッションです。 |
|
赤矢印のボルトがドレイン、黄色矢印のボルトがレベルゲージ |
ドレインボルトは通常エンジンオイルの場合ボルトがわに山があり工具を当てるのが普通ですが、トランスミッションのドレインは谷になっており工具を差し込む特殊なボルトになっています。
|
ねじの先に磁石が付いている特殊なボルト |
上の写真よりねじの先端の磁石が金属ゴミをたくさん回収してるのが分かりますね。
なぜドレインだけ特殊なボルトなのかと言うと、おそらく工場の組み立てで通常のボルトと間違えて組み立てないように分かり易くするための工夫だと思います。
|
トランスミッションフルードの入り口 |
フルードを規定値に入れたら今度はフルード量の確認を行います。
再度車を持ち上げ、レベルゲージのボルトを緩めます。
するとフルードが少し流れ出てきます。
このボルトの穴はオイルパンの上に位置し油面が穴より下に下がるとフルードが流れ来なくなり規定値となる構造です。
規定値確認後はエンジンを始動し、パーキングブレーキをかけ、ギヤをそれぞれ1つずつ3秒ほどセレクトしフルードの慣らしを行い全行程終了です。
今回は2つ紹介しましたが、本来はこれ以上にたくさんのエキストラサービスがあります。
それではまた来月ブログにてお会いしましょう!
余談ですが、実はホストファミリーがEssendon Hondaにてホンダの車を購入されました。今度ファーストサービスを行いたいと思います。